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ビジネスと論語 「仁」

新潟の経営コンサルタント、中小企業診断士の中俣です。

今回は論語の一節から、ビジネスにおける「仁」(思いやり)について考えてみたいと思います。

経営コンサルタントとして、数多くの会社、数多くの経営者、数多くの社員の方々と接しており
ますが、企業再生が必要な会社(=現在何らかの問題を抱えている会社)を対象としているため、
多くの困難に遭遇します。

私の全ての言動が、会社を良い方向に導こうとするためのものですが、真意が伝わらなかったり、
聞く耳を持ってもらえなかったり、社内紛争に巻き込まれたりしたり、などいろいろです。

こちらの熱意が空回りして、心が折れそうになることも度々です。

そのな時は歴史に学び、偉人の言葉に癒してもらうことが一番です。

本日は私の好きな論語の一節をご紹介します。

 人にして仁あらずんば、礼を如何にせん。
 人にして仁あらずんば、楽を如何にせん。

 思いやりのない人間がうわべだけを取りつくろって、礼があってもそれが何になる。人として
 愛情がなければ、いくら上手に音楽を奏でても、それが何になる。「礼」は「仁」があってこ
 その礼であり、仁が備わっていない礼は、「虚礼」に過ぎない。人としての愛情に欠けた者が
 いかに巧みに音楽を奏でても、人を感動させることはできない。という意味です。

孔子が説いた「仁・知・義・礼・信」の五徳のうち、最も重んじたのが「仁」であり、それは
ビジネスにおいても変わらない不変の原理原則だと考えます。

「仁」は思いやりの心、すなわち相手の立場に立って考えることであり、その精神は商売におい
ては「マーケティング」の、組織においては「リーダーシップ」の原理原則そのものだと思い
ます。

しかし、頭でわかっていても、相手の立場に立って考えることを実践することはとても難しい
ことだし、それを確かめる術もありません。

ただし、「仁」の心ないところに、どんな知識、経験、ノウハウ、肩書などを上塗りしても、
相手からの共感も感動も生まれないことは間違いありません。

ビジネスにおいて、常に「仁」の心を忘れない姿勢を心掛けていきたいものです。
 
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テーマ : 企業経営
ジャンル : ビジネス

事業計画① 事業計画は必要か?

新潟の経営コンサルタント、中小企業診断士の中俣です。

今回からシリーズで、事業計画についていろいろお話ししたいと思います。
「わー面倒くさ~い」と思う方も多いと思いますが、興味のある方はお付き合いください。

第1回目の今回は、事業計画の必要性についてです。

景気低迷の中で、企業経営には逆風が吹いています。

デフレ経済の流れにビジネスチャンスを見出すことができた一部の企業を除けば、多くの企業
が業績悪化に見舞われています。

他方、将来に向けての存続を賭けて、必死に経営改善に取組んだ結果、底堅い業績を維持して
いる企業も見られます。

そこで欠かせないのが事業計画(経営改善計画)です。

実際のところ、「事業計画なんか作ったって意味ないよ。」「5年先のことなんか神様だって
わからない。」「銀行に言われて仕方なく…」と感じている経営者がほとんどではないかと思
います。

しかし、米国で行われた調査によると、米国でも事業計画(ビジネスプラン)を作成している
企業は全体の約3割に留まるそうですが、急成長している企業の約7割が事業計画を作成して
いるという報告結果が出ており、統計的にみても、事業計画を作成している企業は、事業計画
を作成していない企業に比べて、事業を成功させる確率が高いといえます。

経済環境が不透明な時代だからこそ、成り行きまかせでなく、腹の据わった事業計画に基づい
た経営が必要と考えます。

しかし、「いざ作るぞ!」と思っても、これといったフォーマットもサンプルもあるわけでな
く、また、せっかく作ったとしても実行できずに「絵に描いた餅」になる確率も高く、これが
なかなか簡単ではありません。

次回から、作り方のヒントや実行力の高め方についてお話ししていきますが、当事務所では、
会社の状況や計画を作る目的、予算などに応じてオーダーメイドで作成しておりますので、
必要と感じているがなかなか作れないとお思いの方はご相談ください。


テーマ : 企業経営
ジャンル : ビジネス

これからの企業経営と専門家の役割

新潟の経営コンサルタント、中小企業診断士の中俣です。

今回は、舵取りがますます難しくなってきた企業経営とそれをサポートする専門家の役割について考えてみ
ました。

いいものを安く市場に提供していればそこそこ商売が成り立っていた時代と違い、これといった成功の方程
式がつかめない今日では、今までの常識や延長線で単純に考えることができなくなってきました。

これからの企業経営を考える上で最も重要なことは、企業を取巻く外部環境の現状認識をしっかり持ち、長期
的な視点で経営の方向性・ビジョンをしっかり見定めることだと考えます。

経済成長率で見れば、安定成長の時代から、91年以降、低成長時代に完全に移行しており、開廃業率で見て
も、86年以降、廃業率が開業率を上回る時代が続いています。また、人口推移の視点から見ても05年以降
人口減少社会になっており、日本は完全に成長社会から成熟社会に移行しています。

このように社会経済環境は大転換期を迎えて久しいことは疑いのない事実であり、今までの成長経済を前提に
した常識・セオリーでは通用しません。既存のほとんどの産業が市場縮小・供給過剰状態に陥っている時代に
おいて、創業あるいは新規参入を試みようとする企業も、「技術及び販路基盤の確立」、「資金援助」のみで
は事業を成長軌道に乗せることはもはや困難であり、近年、創業後まもなく倒産する企業が増加傾向にあるの
はその理由によるものと考えます。

グローバル化、高度情報化、スピード化の目まぐるしい進展と恒常的なモノ余りにより圧倒的な消費者優位が
続く時代においては、戦略的な経営構想力やマネジメント能力といった経営のプロフェッショナル性がなけれ
ば勝ち残ることが難しくなっています。

このような時代において、経営を支援する側に求められるものについても、技術指導や販売支援のみならず、
財務、金融、マネジメントなどのあらゆる側面からのサポートが必要になってきます。

ところが、公的な支援機関などの支援メニューを拝見すると、部分最適中心の考えからほとんど変わっていま
せん。しかし、残念ながら部分最適を積み重ねても全体最適にならないのが現実です。

企業再生の分野についていうと、まさに「コンサルティングの総合格闘技」と一般に言われており、事業、財
務、税務、法務、金融などの広範かつ実践的な知識の裏付けと数多くの臨床経験に基づく判断力が要求される
分野だと思います。

私も含め、それに携わる専門家については、部分的・表面的な支援でなく、経営者のプロフェッショナル性を
高めるための総合的・本質的なコンサルティングのニーズが高まってきており、それを実践するために日々学
び続けていくことが宿命と実感しています。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

目指したい貸借対照表とは

新潟の経営コンサルタント、中小企業診断士の中俣です。

本日は、目指したい貸借対照表の姿についてお話しします。

高度経済成長の時代においては、何より規模追求の時代でした。売上高の規模、総資産の規模
が企業の優劣の尺度と考えられていました。

その後、安定成長から低成長時代に入り、売上主義から利益主義に視点が移り、バブル崩壊後
は効率主義、キャッシュフロー重視に経営の主眼が移り変わっています。

そこで、企業のモノやカネの状態を表している貸借対照表についても必要以上に大きくしない
ことが理想と考えられています。それは、大きくするとそれだけ固定した経営システムになり
がちであり、環境変化が激しく将来の予測が困難な現在の状況にうまく適応できないという理由
が考えられます。

したがって、同じ利益、同じキャッシュフローでも、できるだけスリムな貸借対照表で生み出す
「パフォーマンスの高い経営」が理想的ということになります。

また、財務比率分析で行われる安全性分析にも影響を与えるため、金融機関の自己査定対策と
しても重要な意味があります。

具体的には、資産項目については現金になりやすい資産である流動資産(資産の部のより上位の
項目)の金額が大きければ大きいほど一般に安全であり、負債純資産項目については、すぐ支払
う必要がない固定負債や資本金(負債純資産の部のより下位の項目)の金額が大きいほど安全だ
と考えられます。

現金を増やすには、利益を出す以外に資産をお金に換えることが大切です。会社のお金は放って
おくとどんどん資産に変わり、それが徐々に固まって手がつけられなくなっていきます。具体的
には、在庫・売掛金・固定資産の3つです。この流れを断ち切り、資産を換金(スリム化)する
努力をしましょう。

そうすると、モノ(商品)が動き、カネ(資金)が動き、ヒト(社員)が動き、会社全体が活性
化していい流れに変わっていきます

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

失敗のススメ

新潟の経営コンサルタント、中小企業診断士の中俣です。

本日は、経営における「失敗」について考えてみました。

ビジネスにおいては、リスクの大きさとリターンの大きさは比例関係にあり、どんなに優れた経営者でも、
失敗は避けて通れません。というか、失敗から逃げてはいけないというのが経営者の宿命です。

ドラッカーも「マネジメント」の中でこう言っています。

優れた仕事ぶりとは、長期にわたり、仕事において成果を生んでいくことである。当然そこには間違いが
含まれる。失敗も含まれる。強みだけでなく弱みも明らかになる。
間違いや失敗をしたことのない者だけは信用してはならない。そのような者は、無難なこと、安全なこと、
つまらないことにしか手をつけない。人は優れているほど多くの間違いをおかす。優れているほど新しい
ことを行うからである。


経済活動の本質とは、リスクを冒すことである。より大きなリスクを負担できるようにすることこそ起業家
としての成果を向上させる唯一の方法である。


経営者・リーダーにとって、決断力や勇気がどれほど重要か思い知らされる言葉です。さすがです・・・

人間にはそもそも「安全の欲求」が備わっていて、現状を変えることに抵抗感があります。したがって「失敗」
についても、できるなら避けたいと自然に考えてしまいます。少子化の世の中では、親も子供に失敗をさせない
ようにしているため、人々の「失敗」に対する恐怖感がますます増長しているように思います。

ただ、ドラッカーの言う「より大きなリスクを負担できる」ようになるには、小さな失敗とそれを克服した経験
を積み重ねていればこそできるものだと思います。

世の中がハイスピードで劇的に変化する時代、それに合わせて経営も変化させていかなくては生き残ることが
難しくなっています。

変えることを恐れて問題を先送りにしている経営者を多く拝見いたしますが、押し寄せてくる波に飲み込まれる
ことと、違う場所に逃げることではどちらのリスクが高いかは明白です。

一方、チャンスについてはどうでしょうか。「変化あるところにチャンスあり」と言われていますから、不況と
言えども意外にビジネスチャンスは少なくないと思います。ただし、変化のスピードが激しいためにチャンスと
認識できるタイミングがあっという間に過ぎ去ってしまいます。

これはチャンスだという「証明書」が出る頃には、もう成熟市場の消耗戦が繰り広げられているのが現実です。

決断に当たっては、時間をかけた緻密な分析はかえって判断を誤らせることがあります。決断したその瞬間から
陳腐化が始まりますから、軌道修正を前提にして、まずは「決める」ことを決めましょう。


テーマ : 企業経営
ジャンル : ビジネス

プロフィール

ターナル

Author:ターナル
ターナルアンドパートナーズ代表
中俣誠です。
 中小企業診断士
 認定事業再生士(CTP)
 金融機関在籍20年

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